よくある質問と答え
下肢静脈瘤の症状はどのようなものですか?
足の血管が浮き出る、足がだるい、重い、疲れやすい、痛い、かゆい、夜間に足がつるなどです。進行すると、かゆみの強い湿疹、色素沈着、皮膚潰瘍などができます。静脈炎を併発すると、赤く腫れ上がり、急性炎症による疼痛を伴います。
下肢静脈瘤の原因はなんですか?
3大原因は、立ち仕事、妊娠・出産、体質とされています。長時間とくに8時間以上立ったままの仕事の人は足に血液がたまりやすく危険因子です。女性では、妊娠・出産で発症し、40~50歳代に徐々に進行する方が多く見られます。
下肢静脈瘤は自然に治りますか?
いったん壊れた「逆流防止弁」は自然に治ることはなく、血液の逆流、うっ滞が続くと徐々に進行します。医療 用弾性ストッキングを着用すると、血液の逆流、うっ滞を抑えるため、病気の進行を抑え、症状をやわらげることができます。残念ながら、薬で治すことはでき ません。進行する前に外科的治療をお勧めします。
日常生活で気をつけることを教えてください。
静脈瘤を悪化させないように以下のことをお守りください。
従来のストリッピング手術に比べ、血管内レーザー手術の利点はなんですか?
血管内レーザー手術は体に優しい新しい治療法です。20分ほどで手術は完了し、痛みがほとんどないため、歩いて帰宅できます。ストリッピング手術と違い、血管を引き抜いたりしませんので、皮下出血や神経障害などの危険がストリッピングよりも少なくなります。血管内レー ザー手術は細いレーザーファーバーを血管内に挿入するだけですから、ファイバーを通す針あなだけです。ストリッピング手術では、ふとももの足の付け根を約3センチ以上、ひざの横を約1センチ以上切開する必要があります。
従来から日帰り手術で行われてきた高位結紮手術や硬化療法と、おだクリニックで行っている日帰り手術(血管内レーザー手術、内翻式ストリッピング手術)との違いはなんですか?
下肢の静脈は5cmごとに弁があり、足の付け根の弁が悪くなるとドミノ倒しのようにそれから下の弁も悪くなり ます。したがって足の付け根の血管だけをしばる高位結紮手術では、逆流するすべての部分が治るわけではないので再発率がやや高くなります。一方、当院で行っている血管内レーザー手術や内翻式ストリッピン グ手術(2011年以降レーザー手術が保険適応になったため、現在では内翻式ストリッピング手術はほとんど実施されなくなりました)は、従来のストリッピング手術とほぼ同等の根治性があり、手術時間も20~30分と短く、手術後の痛みもほとんどないため、手術後1時間以内に歩いて帰宅できま す。硬化療法は近年、新しい硬化剤が開発され、以前に比べ格段と治療成績が向上しました。当院では分枝静脈瘤、網目状静脈瘤、クモの巣状静脈瘤など逆流の ない限局した静脈瘤に用いています。伏在静脈瘤に対してストリッピングや血管内レーザー法に併用して用いることもあります。
両足同時に手術が可能ですが?
両足同時手術が可能です。
手術当日に帰宅して、本当に大丈夫ですか?
下肢静脈瘤のレーザー手術は、切開しないため痛みが少ない体にやさしい手術です。手術時間は片足20分程度で、麻酔で眠っている間に局所麻酔で手術は終了しています。手術後はすぐに歩いて病室に戻ります。弾性包帯で下肢を固定していますが、痛みもほとんどなく、手術後1時間ほどで元気に歩いて退院できます。
患者さまご自身が、日帰り手術について十分にご理解いただくことが治療のスタートです。状態に応じた適切な治療法に関するインフォームド・コンセントを行い、ご本人およびご家族の同意のもと、日帰り手術を決定します。
遠方の患者様では手術当日も福岡市内に滞在していただき、翌日診察後にご帰宅いただきます。通常は、術後1~2回は再来をお願いしていますが、遠方の患者さまの場合は、お電話で状態をご連絡頂くか、または必要に応じて院長または当院の専任コーディネーターによる電話訪問を行います。
帰宅後に、気分が悪くなったら、どうすれば良いのですか?
当院では24時間体制で、緊急連絡をお受けしています。痛みや発熱など、不安なことがあれば、いつでもご連絡ください。
日帰り手術のメリットは?
まず、患者さまのメリットは、入院のわずらわしさがなく、日常生活の延長線上で手術をお受けになれることです。多忙なビジネスマン、OL、自営業の方、小さなお子様やお年寄りを抱えた主婦の方々にとって、拘束時間を最小限にできることが大きなメリットです。保険者(社会保険、国民健康保健)のメリットとして、入院費の医療費が削減される分、国が推し進める国民総医療保険料を抑えることが可能となります。クリニック側のメリットは、入院手術と同等の質の医療を、日帰り手術で提供することで、患者様に選んでいただけるクリニックを実現することができます。すなわち、患者様、保険庁、医療サイドにメリットがあります。
実際に日帰り手術を受けるには、どうすれば良いのですか?
まずは、外来受診をしていただきます(原則として予約制です)。遠方から来院される方の場合、前もってご連絡いただければ、外来受診後の翌日に日帰り手術(当院から徒歩5分以内の提携ホテルに前泊・後泊)を行うことも可能です。下肢静脈瘤レーザー手術では手術後の1日だけ弾性包帯で下肢を固定し、手術翌日にも診察が必要です。
※痔疾患などで状態によっては日帰り手術の不適応な場合があります。したがって遠方の患者様でもまずは外来で診察をした後にその状態に応じた治療法を選択していただき、あらためて手術日をお決めになることをできるだけお勧めします。
遠方の患者様では手術当日も福岡市内に滞在していただき、翌日診察後にご帰宅いただきます。福岡近郊の患者様は手術当日にご帰宅して、できるだけ早め(原則として術後1週間以内)に診察いたします。
日帰り手術で帰宅するのは不安で、入院したいのですが?
当院は原則として日帰り入院(1日入院;朝入院,夕方までに退院)となり1泊入院ではありません。手術当日の朝入院し、当日の夕方までに退院します。遠方の患者で様は、手術当日の夜にはホテルなどに1泊し、手術翌日の午前中に診察後に帰宅していただきます。基礎疾患や病気の程度により、術後に短期入院が必要なケースでは、手術後に関連病院に転院し、数日間入院していただくこともあります。
遠方から受診したいのですが、可能ですか?
当院は福岡市の中心、渡辺通に位置し、福岡空港や博多駅からも地下鉄やタクシーなどをご利用していただければ10~30分で来院できます。当院から徒歩5分以内にある提携ホテルなどに前泊・後泊してください(ホテルのご予約はご自身で行って頂くようお願いします。ご予約時に提携料金をご確認ください)。福岡までの往復が可能であれば、遠方の患者様でもまずは外来で診察をした後にその状態に応じた治療法を選択していただき、あらためて手術日をお決めになることをお勧めします。
遠方の患者様では手術当日も福岡市内に滞在していただき、翌日診察後にご帰宅いただきます。通常は、術後1~3回は再来をお願いしていますが、遠方の患者さまの場合は、お電話で状態をご連絡頂くか、または必要に応じて院長または当院の専任コーディネーターによる電話訪問を行います。
外来初診同日に手術を受けることは可能ですか?
外来初診は患者様の状態を診察し、手術をご希望されれば、術前検査と日帰り手術の流れを説明いたします。当院では安全管理を重視して、初診当日に手術を行うことはありません(肛門周囲膿瘍切開など同日に処置をする場こともあります)。遠方からご来院の患者様では何度も往復するのは大変ですので、通常は外来受診の翌日午前中に手術を行い、手術当日も1泊し翌日午前中に診察して帰宅していただきます。したがって福岡には初診、手術、翌日再来で合計2泊3日になります。手術前後は当院近くの提携ホテルなどに宿泊していただいています。手術後はお電話やメールで術後の状態を確認させていただければ、遠方の患者様の場合はそれ以後の再来の必要もありません。
手術後に、毎日消毒に通院する必要がありますか?
当院で行う手術は、術後に消毒などの創処置はありませんので毎日通院する必要はありません。皮膚のキズはレーザーを通す針あなだけです。レーザー手術では手術当日のみ弾性包帯で下肢を固定します(グルー手術は弾性包帯固定は不要です)。翌日診察後に弾性ストッキングを2~4週間着用します。手術翌日にシャワー浴、翌々日に入浴可能です。下肢静脈瘤での再来は、通常では手術翌日(あるいは3日以内)、手術2週間後、手術1ヶ月後の3回です(遠方の患者様ではこの限りではありません)。
高齢者にも、日帰り手術は可能ですか?
特別な基礎疾患がなければ、日帰り手術は可能です。高齢者の場合は、入院により一過性の精神障害や認知症が進行することがあり、日常生活の延長としての日帰り手術のメリットは大きいと思われます。ただし、身の回りの世話をするご家族の方などの協力が不可欠です。おひとり暮らしの高齢者の方には、日帰り手術はお勧めできませんが、手術後の数日間だけでもご家族の方が付き添われたり、随時様子を伺っていただければ日帰り手術は可能と思われます。
手術当日に車の運転はできますか?
手術当日は車の運転はできません。公共機関をご利用ください。